国立大の共通テストでプログラミングが必須科目に!?

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先日、一般社団法人国立大学協会より、2024年度(2025年)の大学入学共通テストで「情報」科目が入ることが発表されました。

2024年度って、、、あと3年後!今の中学3年生が大学受験をするときですね。もう目の前の話し!

私が学生の時、入試の「情報」は「おまけの科目」感が強かったのですが、20年の時を経て「必須の科目」に格上げになった感があります。

では、なぜ国立大がここまで情報科目を重視するようになったのでしょうか?

その大きな理由として、国の「未来投資戦略2018」の中で語られた「Society5.0」を実現するためというものがあります。

もっとかみ砕くと、「Society5.0」を目指すためにIT人材の育成が急務となっているからです。

今回は、どうして国立大の共通テストで情報が必須になったのかというお話をかみ砕いてしていこうと思います。

国が目指す「Society5.0」とは何か?

Society5.0とは内閣府によると

サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)
引用:内閣府公式サイト

というものですが、この説明はちょっと難しいので、上記のYoutube動画を観るのがおすすめです。

ものすごくかみ砕いて説明すると、あらゆるものがインターネットを通じてつながって、より便利で快適な社会を作っていきましょう!という政府の目標なのです。

Society5.0を目指すための課題は「IT人材不足」

Society5.0を目指すためには、あらゆる分野でのIoT技術・AI技術の活用が必須です。

ところが、これらを実現するためのIT人材が日本には大幅に不足しています。

今後市場拡大が予想される「ビッグデータ」、「IoT」、「人工知能」を担う人材について、貴省の調査によれば、先端IT人材は約9.7万人、現時点での不足数は約1.5万人であり、2020年までにこの人材数が13.9万人、不足数が4.8万人にまで拡大すると試算されている。
また、情報セキュリティ対策を担う人材は、産業界全体において非常に重要な役割を担うことが期待され、現時点での情報セキュリティ人材は約28.1万人、現時点での不足数は約13.2万人、2020年までにこの人材数が37.1万人、不足数が19.3万人にまで拡大すると試算されている。
引用:経済産業省「IT人材育成等の状況について」

このように、数万~10万人単位で人材が不足するという試算が…。

人が足りないという理由で、国が目指す方向に向かえない可能性が出てきてしまったのです。

「入試で必須でない科目」=「学校で勉強しなくていい科目」

そこで、国立大学の入試がクローズアップされます。

元々「情報」は、20年以上前に私が感じたとおり、入試には必要ない「おまけの」科目でした。

実際、高校の教育現場では科目として存在していても、入試に必要でなければさして力を入れて指導はしていなかったでしょうし、進学校であればあるほど、そういった傾向が強かったと思います。

布川も母校の高校で情報の教育実習をしましたが、みんなで楽しくわいわいパソコンを触りましょうという感じで、入試に向けてがんばるぞー!という雰囲気では、正直なかったですね…。

共通テストでの必須化で「学ばなければならない」を作り出す

そこで、国立大の入試必須化です。

入試に「情報」が必須となれば、学校側も徹底して指導しなければならないし、生徒側も力を入れて学習しなければならなくなります。

国立大は国が運営する大学であり、国にとって必要な人材を育てる機関、そう考えればこの措置は妥当ですよね。

小・中学校でのプログラミング教育必修化も流れは同じ

高校だけでなく、小・中学校からプログラミング教育が必修化したのも、ひいてはこの流れによるものです。

IT人材の不足が長期的に続けば国にとってマイナスですが、逆にこれからを生きる子供たちにとっては「狙い目の職種」「需要のあるお仕事」の一つともいえます。

ITベンダーでなくとも、これからはあらゆる業種・職種でデジタルスキルが必要になってきますし、それらを身に着けておけば、将来有利な立場で仕事を選べるのは間違いないでしょう。

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